わきがの吸引法
わきがの吸引法とは、ワキの皮膚をわずかに切開し、そこから管を入れてアポクリン腺を吸い出す方法です。
「剪除法」よりも傷跡が小さく済む点がメリットですが、取り残しのリスクがあります。
わきがの吸引法ってどんなもの?
わきがの手術といえば、もっともポピュラーなのは「剪除法」です。
しかし剪除法ではワキの皮膚を3~4センチほど切開する必要があるため、傷跡や処置の面倒さなどのデメリットがあります。
吸引法は、そのデメリットを少なくした治療法です。
ワキを数ミリ~1センチほど切開し、そこからカニューレという管を挿入して、わきがの原因となるアポクリン腺を吸引します。
これは以前から美容外科で広く行われてきた「脂肪吸引」を応用したものだといわれています。
さらに近年では、従来の吸引法では届きにくかった浅い部分にあるアポクリン腺も吸いだせる「超音波吸引法」が広まっています。
こちらもワキの下に小さな穴を開けますが、挿入する管に超音波の発生装置(ソノペット)がついている点が特徴です。
これによってアポクリン腺を破壊しながら吸引していきます。
わきがの吸引法の費用は?
吸引法も、健康保険の適応となります。超音波吸引法の場合、3割負担で約5万円ですので、負担は少ないといえるでしょう。
一方、自由診療を行う美容外科などでは、両脇で30万円以上かかることもあります。
ちなみに美容外科では、剪除法と超音波吸引を組み合わせて、さらに確実な除去を行うところも見られます。
わきがの吸引法のメリットとデメリット
吸引法のメリットは、傷跡が小さく済むこと、また術後の体にかかる負担が少ないことです。
もっとも、超音波が強すぎると皮膚にダメージを与えてしまう可能性はありますが、通常は出血などの心配もなく、すぐに日常生活に戻ることができます。
一方、デメリットとしてはアポクリン腺を取り残してしまう可能性があることです。
医師が目で直接確認しながら行う剪除法に比べると、やはり確実性という点では劣ります。
ですから術後もわきが臭が残ったり、もしくは後々アポクリン腺が復活したりするケースもあるようです。
そのため、吸引法はどちらかというと軽度~中程度のわきがの患者さんに推奨されることが多いといえます。
アポクリン腺の数が多く、臭いも強い人の場合は、やはり剪除法でしっかりと取り除いてもらったほうがいいでしょう。
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